岡山までの通勤

 福山から岡山まで、新幹線で行けば20分もかからないのであるが、在来線で行けば約1時間である。諸経費節約のため、在来線で週2日通っている。
 これが読書をするのには最適の時間となる。今週は山田風太郎の初期作品集を読んだ。彼の15から20歳の時代の小説で、しかも蛍雪時代などの懸賞小説で賞を取ったものが中心で、大変青臭いものが多いのである。雑誌の内容もあり、受験に対する悲喜劇を家族愛を含めて書いたものや、時節柄戦争を鼓舞する内容を含んでいたりするのであるが、彼のその時代のひたむきさのようなものが伝わり、心地よかった。