山田風太郎について

 山田風太郎忍法創世記を読んだ。

 死後に刊行されたもので、「柳生十兵衛死す」のもとの構想となったものらしい。
 とにかく破天荒で面白く、かつ教訓めいたものが一切ないのが良い。
 
 この人のセックス感は非常にシンプルで、その快楽と裏表のはかなさとの間を両極端で行き来するのが滑稽であり、いとおしい。とにかくここまでくればセックスは武芸だと思わせる筆遣いは並々ではない。
 最近、彼の作品が映画化されたらしいがどのようなものであろうか。