平野啓一郎「かたちだけの愛」を読む

 平野啓一郎の「かたちだけの愛」を読んだ。読売新聞に連載していたもので、何度か目にはしたが、新聞連載になんとなくなじまないもののような気がして、あまり期待していない部分があった。

 この作家は、「日蝕」「高瀬川」「葬送」「決壊」「ドーン」など長編小説を最後まで大きなテーマを貫いて読ませる。一度読みだしたら、どうしても一気に最後まで読まされてしまう感じである。しかも、しばらくそのテーマについて考えさせられてしまう。
 今回も、利己と自己犠牲との葛藤の中で、愛は試される!

うーん!