携帯電話について

 先日、岡山駅で公衆電話にしがみついて電話をしている高齢の女性を見かけた。いかにも困っている様子で相手にすがるように電話をしていた。

 この時代、携帯電話がなかったら、公衆電話に頼るしかないのであるが、公衆電話の数は激減しており、場所も隅に追いやられている。本来、年寄りが困っていれば声をかけるべきであるが、どうもなれなれしく声をかけることも不自然であり、思わず見過ごしてしまう。

 しかし、携帯は気付いたら電池切れになっていたり、うっかり田舎に行くと圏外であったりして本当に困った時には役に立たなかったりする。困った人に対して日頃声をかけたりしない分、周りの人に頼ったりすることは憚られる。

 困った世の中になったものである。