春うらら 一転どすこい 春の大嵐

 娘の上京について行った私は、東京の兄や弟の歓迎を受け、楽しい時を過ごすとともに、しっかり下宿の一通りの手助けをすることができた。

 今日は晴れて入学式。学芸大前の桜並木がつぼみであったのが残念であったが、華やかな新入生の中に我が娘がいる姿はとても誇らしく、うれしかった。
 10時前、入学式の会場に娘を送り出すと、帰路に就いた。

 せっかくだから、昼ご飯は御茶ノ水で降り、明神そばという立ち食いそばで値下げの値札の付いているミニ天丼を食べた。ボリュームがあり、てんぷらがおいしかった。ハリスト教会や大学のビル、そして山の上ホテルと話に聞いていた様子をひととおり見て、急いで仕事の待つ福山に急いだ。
 5時前に帰ればよいところを3時前に到着する列車に乗ることができたので、安心してうとうとしていた。
 大阪あたりまで天気は大荒れであったが、新幹線は遅れもなく新神戸を出発した。このころには天気は晴れ、嵐は通り過ぎた物とばかり思っていた。ところが、突如姫路の前で止まった。岡山 相生間で停電であるという。風がとても強いということだ。確かに、ものが勢いよく飛びまわっている。姫路の駅で止まり、動き出しても徐行、また止まる。とうとう4時間遅れでやっと福山に着いた。
 妻に、少し遅れるので自習していてくださいと、白板に板書してもらい、父兄に断りの電話をした。

 世の中、何が起こるか分からないことをまた一つ経験した。