草むしり 何とも言えず 癒される

 朝から草むしりをした。淡々ととにかく右手で手鍬を振り下ろしては左手で草をむしる。単調でなんの面白みもない作業である。ボーっとしながらこれを繰り返しているうちに涅槃のような気持というかとにかく気持ちが良くなるのである。

 30年ぐらい前、母さんと休みの日に、車で墓掃除をしに行った時を思い出す。当時、墓は山の中にあり、盆の前に墓まで続く道の草むしりをしなければならず、これが苦行であった。母さんが黙々とやっているのを見ながらしぶしぶやったものである。大変であるということで、現在は山の中からお寺さんの横の墓地に移転している。
 しかし、今となっては、得難い思い出である。

 今日のように、畑の草むしりであっても、母さんと一緒に草むしりをしているような気分になれるので、草むしりが癒しと感じるのかなと考えたりする。