戦前の 日本の文化 見直しを

 最近、戦前の無声映画をユウチューブで見れることを知り、成瀬巳喜男のものを続けて見ている。

 「限りなき舗道」「君と別れて」共に昭和ひとけた時代の松竹映画である。家のため、個人の尊厳や愛が押しつぶされることを批判したものである。優しさのため苦しむ男に対し、女性の視点から優しさだけでなく、家を捨て強く生きることを要求し、情に流されず、甘える男を切り捨ててしまうすごさに感動した。

 このような映画が商業映画として成り立っていたことに驚くとともに、治安維持法などが無いと、過激な思想も結構受け入れられる風潮が相当強くあったのでは無いだろうか。
 戦後、アメリカの政策とそれに追従するマスコミのため、戦前の日本は暗黒で何もなかったと思わされてきたが、このような思想が押しつぶされていった過程を見つめ直す必要があるのではないか。