憂国忌 三島はこれを どう思う

 自民党安倍氏が「美しい国」を相変わらず述べ、自衛隊は軍隊では無いというまやかしを言うことに異論を唱え、国防軍と名前を代えるよう訴えている。

 総裁選の折、三島由紀夫の自決の際の檄文を掲げた。憲法違反の状態で放置されている自衛隊はなんとしてもきちんとした形に直したいようである。自衛隊憲法違反であることは明白であり、これについて論議を起こす勇気には賛同する。しかし、戦争に対する怖さを感じさせない論調には危ないものを感ずる。

 一昨日NHKで、ドナルドキーン氏がアッツ島の玉砕を見て来た者の立場から、戦争の悲惨さを訴え、「強い国」という幻想のいかに恐ろしく、低級な考えであるかを語っていた。
 この国の「近松を読まない。西鶴を読まない。それを恥ずかしく思わない。」ことへの不満を語っていた。

 教育基本法を代えるなど前政権時代も大胆な事をやりとおした人であるが、もっと、日本の古典を読む等の教養に誇りを持ち、平和について語り合うことこそ美しい国の条件であることを理解してほしい。