文学館 ひっそり地味に 輝き放つ

 岡山の吉備路文学館に、住宅顕信展を見に行った。授業の合間に見に行ったのであるが、片道15分の距離を1時間の合間に見に行くのは辛かった。庭の素敵な良い文学館であった。しかし、かなり近くに行っても場所が良く分からなかったので自転車整理のおじさんに道を聞いたが良く分からないと言われた。知名度は低いようである。

 住宅顕信展は併設の「正宗家の学問と芸術」とともに開かれていた。

 手に職を求め、昼は食堂で働き料理学校に行くという突っ張った生き方をし、5歳上の女性と同棲をした。リーゼントで矢沢に憧れていた青春時代であったようである。仏教に心を惹かれ、西本願寺で22歳で得度をし、1歳年下の女性と結婚するも、23歳で白血病を患い離婚。子供は引き取り、子供と俳句が生きる糧であったようである。壮絶に一生を駆け抜けた人である。自由律の俳句をこよなく愛し、放哉や山頭火の世界を生きようとした。

 正宗白鳥備前の人であった。その兄弟も魅力的な人であった。こっちの方は全然期待していなかったのであるが、展示としてはこちらの方が立派であった。